◆担当講師:入江俊夫
◆内容:「言語の限界」を一挙に確定すべく,弱冠29歳で完成させた『論理哲学論考』(以下,『論考』)から,「言語ゲーム」を駆使して,反デカルト主義的な「こころの哲学」を切り拓いた後年の『哲学探究』(以下,『探究』)までの間で,どの点が一貫しどの点が変わったのか.この問いに見通しをつけたうえで,『探究』を読み解いていきます.
今期(1~3月期)は,最初の時間の前半を使って『論考』の論理分析に対する『探究』の批判をまとめたのち,『論考』対『探究』の佳境といえる,『論考』的な命題の一般形式に対する『探究』的な「家族的類似性」の話題(第65節~)に入っていきます.
◆対象者:初心者歓迎
◆テキスト:鬼界彰夫訳『哲学探究』(講談社,2020年) を使用しますが,手持ちのもので参加しても構いません.
◆受講希望者へ:『探究』は,平易な言葉で書かれているにもかかわらず,そのポイントが掴みづらく難解をもって知られています.本講義では,初期の『論考』との対比を通じて,この本にアタックします.(これは他ならぬウィトゲンシュタイン自身が推奨していた読み方です)また,疑問点などざっくばらんに言い合える場にしたいと思います.
※本講座は月1回の開催を予定しています。
※欠席時のアーカイブ視聴あり