◆担当講師:酒井潔
◆内容:ライプニッツの元は無題の著作「モナドロジー」のフランス語原文を読みます。
誰もが知る古典ですが、見かけの簡潔さとは裏腹に、その内容の難解さ・抽象性・総合性は読者を悩ませ続けてきました。
「モナド」の概念は今日でも多くの無理解や誤解に晒されているのです。
そこで、本講義では、一切の先入見や業界的定説を遮断し、時間を惜まず徹底的に逐文逐語的読解を試みることによって、「モナド論的形而上学」の特徴とその射程を明らかにしたいと思います。
1~3月は、第61~65節を範囲とします。第三部「世界」の話も、これまでのモナドの「表現」や、世界の「普遍的調和」から、その位相を経験的な自然的世界に大きく転じ、いよいよ「身体」や「物体」がテーマになります。かのドゥルーズに『襞』を、最近ではジャスティン・スミスに『神的機械』を書かせた諸節が登場します。モナドと物体の関係をめぐるライプニッツの思想的腐心を再現しながら読んで行きたいと思います。
◆対象者:上級者向け(ただし初心者の受講を排除するものではありません)
◆使用テキスト:以下、各自で購入してください。
G.W.Leibniz, Monadologie, Französisch/ Deutsch, Übersetzt und herausgegeben von Hartmut Hecht, Reclam, Universal-Bibliothek, Stuttgart 1998
Amazon.co.jp: Monadologie : Hecht, Hartmut, Hecht, Hartmut, Leibniz, Gottfried Wilhelm: 洋書
その他参考書はこちら→https://philosophy-kant.com/books/#Lp
◆受講希望者へ:受講生からの質問やコメントを歓迎します。
※本講座は月1回の開催を予定しています。
※欠席時のアーカイブ視聴あり