◆担当講師：塩谷賢
◆内容：哲学は「知を友として愛する」こととして、世界のあらゆることを考え論じてきた。 しかし世界の一部である人間が考えること・作ることを分業的に拡大して世界を急速に伸展させてきたために、 世界について考える哲学も自らを分業化・専門化して対処するようになってきた。 まして人間以上に強力に情報処理を推し進めるAIや自然にはなかった仮想現実などが現実に浸透しつつある今日、 縦割りの専門の中からは、言語のみならず様々な情報様式にコード化された知の分野横断的な連環と急速な進展によって広がりゆく世界を考え理解することに追い付かなくなりつつある。 この場では我々の理解にとって当たり前に前提されながら、知の進展によってその内実が大きく変わりつつある基本的な概念について哲学のみならず自然諸科学。社会諸科学、さらには生身で接する政治、経済、文化など様々な知の領域からの影響とその関連を、素朴に疑問に思ったことを自らの言葉で述べ、議論しながら考えることで、「知を友として愛する」知の良い消費者への一歩を踏み出そうと試みる。 特定の専門知識は仮定しないが、参加者には自分自身の思いの積極的な発言が期待される。
◆対象者：簡便に哲学的知識を得ようという人には向いていません。
◆受講希望者へ：数学や形式論理の用語を使って説明することが多くなります。予備知識は必須ではないですがWikipediaなどで見返すとよいでしょう。授業後に自由な議論の時間をとることが多いので興味と時間がある方は参加してくださればうれしいです。
※本講座はテキストの指定は特にありません。その場でテーマを定めて、講義を進める形にします
※本講座は月１回の開催を予定しています。
※欠席時のアーカイブ視聴あり
